瞑想や座禅で感情をコントロールする方法

(最終更新日:2020/06/19)

概要:
瞑想や座禅には感情をコントロールする大きな効果があります。
そもそも瞑想や座禅とは感情をコントロールし、精神を安定化させるために先人たちが生み出したメソッド
です。
今回は瞑想や座禅のこの深い精神安定効果や具体的な方法について説明していきます。

目次:

なぜ瞑想や座禅が感情をコントロールし、感情を強力に安定させるのか?

瞑想や座禅を行うと頭の中が空っぽになります。

頭の中が空っぽになるということは、考えや雑念、悩みが思い浮かばなくなるということです。(=浮かんでも瞬時に消滅する状態)

この時、左脳は休み、右脳優位の状態になっていることが確認されています。
MEMO
脳科学的に説明すると、左脳優位(゠言語)から右脳優位(゠直観)の状態になるということです。人間とは言語を用いて思考していますので、言語作用を司る左脳の働きが抑制され、右脳が活性化していけば、自然とリラックスした無思考状態になるのです。

座禅と瞑想の違いについて

瞑想とは:

目をつむって一つの対象に意識を集中する行為を瞑想といいます。瞑想の「瞑」とは瞑目するの「瞑」です。目を瞑る(つむる)という意味です。

座禅とは:

座禅とは半跏趺坐や結跏趺坐などの座法で座って、一つの対象に意識を強く集中することをいいます。座禅の場合、目は半眼にし、開けたままにしておきます。座禅の「禅」とは集中という意味です。

座って「集中する」から「座禅」なのです。

MEMO

コラム:瞑想と座禅の違いについて:

単純に「目をつむるか、開けたままにしておくかだけの違い」とみて間違いありません。

〇目をつむっての注意集中法は瞑想

〇目を開けたままの注意集中法であれば座禅

こんな分類の仕方で十分です。
この話は禅の高僧の方がおっしゃっていました。

誰でも今からできる感情コントロール力をつける瞑想、座禅のやり方

瞑想のやり方

 

①まず、結跏趺坐か半跏趺坐で座ります。これらの座法ができない人は、あぐらでも構いません。
このとき軽く背筋を伸ばすことを意識してください。(背筋が伸びていればどんな座法でも構いません)

②次に、目をつむります。このとき、心の中でマントラを唱えます。(=心の中でのマントラの明瞭な音声化)
般若心経のマントラがおすすめです。
「ガーテーガーテーパラサンガーテーボデーソワカ」(※サンスクリット語の音で日本語のモノよりも効果が高い)
このマントラをゆっくりと唱え続けます。

この作業を最低20分、慣れてくれば45分実践しましょう。慣れないうちは退屈かもしれませんが、習熟してくると時間があっという間に過ぎます。

 

深く瞑想できているほど時間は早く過ぎます。

熟練すると例えば「45分経過しているのに体感としては1分が経過しかまだ経っていないのでは?」としか
感じられないようなレベルになります。

座禅のやり方

 

①まず、瞑想のときと同様に結跏趺坐か半跏趺坐で座ります。これらの座法ができない人は、あぐらでも構いません。
このとき軽く背筋を伸ばすことを意識してください。

②目を半眼にし、視線を1・5m先に落としてください。
凝視するのではなくボンヤリと意識をそこに置く感じです。(=この意識を置いている感覚をとぎらせない)

③次に、「ムー」という音を引き伸ばして心の中で明瞭に音声化し、四六時中、その音に意識を強く集中してください。

④同時に、お腹の膨らみ、収縮にも意識を固定します。お腹の膨らみとは息を自然に吸うとお腹が膨らむということです。
お腹の収縮というのは、息を吐くとお腹は収縮するということです。
要するに、音声化だけではなく、お腹にも意識を割き、そこに意識集中を同時に行うというマルチタスク作業です。

 

■人間の脳は一つのことにしか思考できないようになっているので、複数の対象に同時に意識を集中することで、
「思考は容易に止まる゠頭が空になる」わけです。


↑私による動画解説(座禅※この動画では数息観を教えています)

この方法は、臨済宗系禅者に古から伝わる無字の公案といいます。
このほかにも数息観など方法はいろいろありますが、このやり方が最も初心者にとっつきやすいです。

瞑想と座禅はどちらがオススメできるか?

ある程度集中力があると自覚される方の場合は瞑想の方がおすすめです。

しかし、人間は目を閉じるとどうしても雑念や思考に悩まされやすくなります。

目をつむるとより思考しやすい脳の状態にヒトはなるからです。

反対に、目を開けたままだと人間は思考しづらい脳の状態になります。

ですので、集中力が不足していると自覚される方は、はじめのうちは瞑想よりも座禅の方から始めた方が良いです。

MEMO

コラム2:集中力が感情コントロール力である

意外に思われるかもしれませんが「集中力が感情コントロール力」です。

集中力とは自分の想い、考え、感情を意識的に自分の都合の良いものに統一する力を指します。

卑近な例をあげますと、仕事中、泣きたい感情に襲われてもその感情を冷静に「今は仕事中だから私情に捉われるべきではない」とメタ認知し、そのネガティブな感情を冷静でポジティブな中立的感情に意識的に切り替えるのは集中力なのです。

集中力が高まればいくらでも、感情を自由自在にコントロールすることができるようになるわけです。(=感情、気持ちの切り替えが迅速になる)その一法に、瞑想や座禅があります。先の記事で紹介した、ヨガや運動も同様の効果があります。

まとめ

 

瞑想と座禅には素晴らしい感情コントロール力増強効果があります。(これは本当に素晴らしい、至高の幸福としか言いようがない次元のモノです)

集中力の低い初学者の人には座禅を、集中力の高い熟練者の方には瞑想をおススメします。

しかしながら、瞑想、座禅には合う合わない、やりやすいやりにくい等の個人差がありますので、自分で深く集中でき、効果を実感する方を実践されてみてください。

 

また、ヨガの運動には瞑想や座禅を深くする効果があるので、体(筋肉)の柔軟性を高めることも忘れないで実践されてください。

ヨガで感情コントロール力を身に着ける方法【最新版】

瞑想や座禅を習慣化し日々実践していると感情コントロール力の高まりを間違いなく感じるはずです。

感情コントロールのABC (←ブログ記事一覧へ戻る)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です